髪を切る空間はいつでも壁と光によって区切られる。一枚の鏡と一揃いの道具そしてあなたのためにだけ用意された椅子。誰もが見た窓や誰かの置いていった箱それらすべてに指先の思考と話された声のエコーが潜んでいる。あなたはここへたったひとりで入っていき別のものになって出ていく。